筑摩書房の「明治の文学17『樋口一葉』」を本棚から取り出して読んでみた。これは今から8年くらい前に刊行された作家別に全25巻で出版された明治文学選集みたいなものの一冊だ。
樋口一葉の巻はその第一回配本時に出たもので、たまたま本屋でそれを見つけたワタシが「ふふふ… だいたい一冊月一回配本か。毎月買って読み続ければ『明治文学』を制覇できるぞ」…なんて思ったんですな。で、さっそく買って読み始めました。
…はい、ご想像の通り、そこで終わり(笑)。だって、一葉よ、文語文よ。難しすぎるよ。ちなみに有名な「たけくらべ」の冒頭
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火(ともしび)うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來(ゆきゝ)にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前(だいおんじまへ)と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の町と住みたる人の申き、三嶋神社(みしまさま)の角をまがりてより是れぞと見ゆる大厦(いへ)もなく、かたぶく軒端の十軒長屋二十軒長や、商ひはかつふつ利かぬ處とて半さしたる雨戸の外に、あやしき形(なり)に紙を切りなして……
……もういいよねw 声に出したりして読んでみると、流れるようなリズムが実に美しい。そして、美しすぎて意味が取れない(笑)。とにかく駄目。この本はページ下に丁寧な脚注があるが、これに目を通すと読みが中断されてナンカ余計に文意が取れない。なんとか「たけくらべ」「大つごもり」は読んだけれど、そこまででやめてしまった。
今回、なんでまた手を出したかというと、本屋さんでこの「明治の文学」の出版が完結していたのを知ったからです。書店に全巻並んでいるのを見ていたら、ふつふつと昔日の想いが沸いてきまして、全部は無理でも何冊かは買って読みたいなあ、なんて思ったわけです。
で、やはり所蔵している一葉をまず読まねば、ってね。それにこの8年の間に「金色夜叉」とかも読んだから文語文も最初は苦労しても我慢してページをめくっていればケッコウ慣れてきて文意がつかめるもんだ、と自信もついていたしね。あと、今回試してみて有効だと思ったのは、ボールペンみたいなので文章をナゾリナガラ読むのが良かった。途中で脚注に目をやっても読みかけのところにすぐ戻れるし、ジックリ一語一語読めるのでカナリ内容がつかめた。
しかし、今回読んで思ったのは一葉ってヒトは、若くして死んだ女性作家ってことや、なんとなく「たけくらべ」のあらすじとかのイメージでロマンチックな作品を書くヒトなんて思っていると完全に間違う。一葉の小説はかなりエグイ。24歳で死んだヒトなのに、どうしてこんなに人間をエグく書けたのか?文章は美しいし表現もすばらしいが、不快とまではいかないがなんともいえないエグさをワタシは感じた。また、解説文を書いている中野翠(どういうひとなんのか知らんが)が『素敵に俗っぽい』と表現しているが、なるほどこれも上手い表現だと思った。
いくつかの作品の簡単な感想
「大つごもり」…落ちが秀逸。
「たけくらべ」…子どもが子どもでいられない、実にエグイ小説。「たけくらべ」論争ってのがあるが興味があるヒトは調べてみるがよろし。
「にごりえ」…傑作。
で、この「明治の文学」、一葉の次は二葉亭と田山花袋にしようかと思っています。まあ、どうなるか分からんがw
樋口一葉の巻はその第一回配本時に出たもので、たまたま本屋でそれを見つけたワタシが「ふふふ… だいたい一冊月一回配本か。毎月買って読み続ければ『明治文学』を制覇できるぞ」…なんて思ったんですな。で、さっそく買って読み始めました。
…はい、ご想像の通り、そこで終わり(笑)。だって、一葉よ、文語文よ。難しすぎるよ。ちなみに有名な「たけくらべ」の冒頭
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火(ともしび)うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來(ゆきゝ)にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前(だいおんじまへ)と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の町と住みたる人の申き、三嶋神社(みしまさま)の角をまがりてより是れぞと見ゆる大厦(いへ)もなく、かたぶく軒端の十軒長屋二十軒長や、商ひはかつふつ利かぬ處とて半さしたる雨戸の外に、あやしき形(なり)に紙を切りなして……
……もういいよねw 声に出したりして読んでみると、流れるようなリズムが実に美しい。そして、美しすぎて意味が取れない(笑)。とにかく駄目。この本はページ下に丁寧な脚注があるが、これに目を通すと読みが中断されてナンカ余計に文意が取れない。なんとか「たけくらべ」「大つごもり」は読んだけれど、そこまででやめてしまった。
今回、なんでまた手を出したかというと、本屋さんでこの「明治の文学」の出版が完結していたのを知ったからです。書店に全巻並んでいるのを見ていたら、ふつふつと昔日の想いが沸いてきまして、全部は無理でも何冊かは買って読みたいなあ、なんて思ったわけです。
で、やはり所蔵している一葉をまず読まねば、ってね。それにこの8年の間に「金色夜叉」とかも読んだから文語文も最初は苦労しても我慢してページをめくっていればケッコウ慣れてきて文意がつかめるもんだ、と自信もついていたしね。あと、今回試してみて有効だと思ったのは、ボールペンみたいなので文章をナゾリナガラ読むのが良かった。途中で脚注に目をやっても読みかけのところにすぐ戻れるし、ジックリ一語一語読めるのでカナリ内容がつかめた。
しかし、今回読んで思ったのは一葉ってヒトは、若くして死んだ女性作家ってことや、なんとなく「たけくらべ」のあらすじとかのイメージでロマンチックな作品を書くヒトなんて思っていると完全に間違う。一葉の小説はかなりエグイ。24歳で死んだヒトなのに、どうしてこんなに人間をエグく書けたのか?文章は美しいし表現もすばらしいが、不快とまではいかないがなんともいえないエグさをワタシは感じた。また、解説文を書いている中野翠(どういうひとなんのか知らんが)が『素敵に俗っぽい』と表現しているが、なるほどこれも上手い表現だと思った。
いくつかの作品の簡単な感想
「大つごもり」…落ちが秀逸。
「たけくらべ」…子どもが子どもでいられない、実にエグイ小説。「たけくらべ」論争ってのがあるが興味があるヒトは調べてみるがよろし。
「にごりえ」…傑作。
で、この「明治の文学」、一葉の次は二葉亭と田山花袋にしようかと思っています。まあ、どうなるか分からんがw
